| . | ファンドマネージャの独り言
そろそろ新年度相場入りしそうな今日この頃ですが、皆さん元気に稼いでおられますか。前回は「人と違った見方をすることで投資機会が見えてくる」といったことをお話いたしました。今回は「逆張り投資の妙味」についてお話したいと思います。 始めにお断りしますが、「逆張り投資」が優れていて、「順張り投資」が大した事ないという訳ではありません。個人個人の投資スタイルの問題です。相場の有名な格言に「人の行く裏に通あり花の山」とか「皆が一面売りならば、阿呆になって米を買うべし」などというものがあります。微妙にニュアンスは違いますが同じようなことをいってるものと思います。皆さんが投資を行っている銘柄や投資を行おうとする銘柄が順調に上がっていれば、それはそれでいいんですが、時には下がることもあります。もし先が見えないくらい下がったらどういう判断を下しますか? 2年前、日経平均が14,000円を割り込んでいる頃、<株式なんてもうだめだ、日本の経済はもう終わってる。どんどん会社がつぶれて、路頭に迷うことになる>みんなそう思ってました。株式を保有する企業は有価証券評価損に泣かされ、今回は異常事態なので営業外損失ではなく、特別損失にしようなんてことが一種ブームのようにもなっていました。あの暗黒の中で、どういう行動を取るのが正解だったのでしょうか?簡単です。「買い」この一言に尽きます。 いまならなんでもない解答です。でもその時、「買い」という判断を下せる投資家が何人いたでしょうか?為替が79円台に突入した時、ドルを買った投資家が何人いたでしょうか?あまりいなかったと思います。そりゃそうです、みんな今買えばもっと損すると思ってたんですから。しかし、結果はそうではありませんでした。その時日経平均のインデックスファンドを購入した人、外貨預金、外債に投資した人は笑いが止まらないほどの利益を得ることになりました。 なぜこの人たちが膨大な利益を得ることが出来たのか?これは、多大なリスクを取ったからです。「リスク無き所にリターンはありません」。マーケットの心理状態は、「絶対売り!」だったのです。でも、日本の経済を良く見てみると、ここが「底」であったのです。実はもうひとつ理由があります。それは儲けた投資家の皆さんは投資期間を中長期で考えていたということです。短期では取れるリスク(量)が少なく、こういった大きなトレンド(波)を捕らえるほどのリスクが取れなかったんです。 まさに「皆が売り一面の時」、状況を広い視野で捉え、「市場の思い」と「事実」に差があるときは「阿呆になって米を買うべし」なのです。いずれ2つの差は解消されるんですから、こんなに確実な儲け方はないんです。 「もうだめだから売ってしまおう」、確かに、これはひとつの方式です。ストップ安という下げのクライマックスの時には、みんな売りたくなります。しかしよく考えてみてください。ストップ安の時も値段がつくんです(たまにつきませんが)。これは冷静に考えると、誰かが買っているのです。下がってる時は、なんだか底なし沼のように株価が下がってしまって投資はしてはいけないというような気分になりますが、いつまでも下がりつづけるということはありません。どこかで底を打って反発に転じるのです。 ただ、逆張り投資は疲れます。「自分自身の投資判断をどこまで信じきれるのか」我慢比べです。市場の勢いが勝つか、自分の思い込みが勝つか、私は逆張りが好きです。投資家の皆様はいかがですか?
個人投資家の皆様こんにちは。迷える機関投資家、浜の助です。まさに相場は魔物、昨日までの問題児は今日以降優等生になるという、目まぐるしい動きが続きます。ここは一つどーんと構えて慌てず長期投資と行きましょう。 さて、今回は投資銘柄の探し方の続きです。この情報通信相場の中、私もご多分に漏れず情報通信の企業に投資をしています。各投信会社、似たような銘柄を組入れる中、私も頑張ってより良い銘柄「長期にわたって成長を続ける企業」を日夜探しております。 私自身、個人投資家になる以前から、パソコン少年でした。今から10年以上前、富士通が32ビットパソコンでCD-ROMを標準装備した名機「FM-TOWNS」を発売する前の頃です。当時は、ようやく16ビットパソコンが普及し始め、マイコンよりパソコンと言う言葉が主流になりつつある時代でした。「FM-TOWNS」は先端を行くPCでした。しかし、当時珍しいマウス、ゲームパッドを標準装備しておきながら、キーボードが別売りというコンセプトが、逆に「おもちゃ」と言う印象を与え、おもちゃにしては高いと言うことで、あまり普及はしませんでした。今で言うところの、ビジネスモデルが時代に合致していなかったんでしょう。 話が横道にそれてしまいました。なんせパソコンが好きで10年以上つき会ってますから、大体の流れも記憶しています。さて、肝心の銘柄の話です。私は時間があるとパソコンや情報通信関係の展示会(幕張メッセとか東京ビックサイト)へ出かけるようにしています。業界の最前線の情報と今後の動向を自分なりに探るためなんですが、昨年夏、とある展示会でとあるソフトウェアのデモンストレーションに出会いました。 それは、ジャストシステムのコンセプトベースというデータ検索のソフトのデモンストレーションでした。このコンセプトベースなんですが、一般的なデータベースとは異なり、データを電子化出来ている企業は多いがそれを有効活用できている企業は少ないと言うことに目をつけた製品で、日本語処理を専門にやってきた、ジャストシステムならではと言ったところの製品でした。 普通なら、「ほーすごいなー」で終ったかもしれません。しかし、日本語変換ソフトがFEPと言われ、高いお金を出して購入することが、あたりまえであった時代からのジャストシステムとの付合いです。ATOKの変換能力を認めながら、一太郎の使いにくさを嫌って、P1EXE(デービーソフト)を使っていた私にとって、投資判断するに十分な材料となるソフトでした。すぐさま、ブースの技術者に詳しく話を聞き、ソフトのアライアンス先のセミナーが近々ある事を知り、そのセミナーに参加した上で決断しました。「買い」です。皆さんご存知の通り、昨年のジャストシステムは一太郎がワードに法人マーケットで負け、本社の減価償却費や開発費で赤字に転落していました。店頭公開後、高かった株価はそのとき、1,000円台でした。 投資後、展示会で見るたびにアライアンスの進展状態や、導入先の動向を確認しました。そしてあるとき、浮川社長の話を聞く機会がありました。社長の、コンセプトベースを新しい事業の柱にしてゆく話や、音声認識ソフトの重要部分は実はジャストシステムが握っているという話を聞き、確信を深めました。その結果はどうなったか、言わずもがなですので省略しますが、結論として言えることは、投資の種、情報は、その辺に転がっていると言うことです。普通の人は気づかないところにあると言うことです。みんながそれに気づいた時、株価は上がり始めるのです。(えらそうに言ってますが、もちろん、わたしが気づいていない情報も数多くあるでしょう) これからも、その上げに乗っかって狭い利幅を狙いにいきますか?
季節の変り目なのでしょうか、相場のほうでも春の嵐が吹き荒れております。個人投資家の皆様、お元気でお過しでしょうか?つらい時には「休むも相場」です。でもいつも休めない機関投資家、浜の助です。さて、本日は長期投資に適する銘柄の探し方、その1をお送りしたいと思います。最近、話題になっているデイトレーディングではなく、長期投資用の銘柄の探し方を、私の事例をお話することで、皆様の参考になればと思い、お話させていただきます。 ここではっきりと言っておきますが、私はデイトレーディングについて、賛成も反対もしません。個人投資家の方が自分自身の大切な資金を、リスクにさらして真剣に収益を求める行為に優劣はないと思うからです。ただ一言、言いたいのは「リスクは分散させること」は重要であるということです。ですから、デイトレーディングのみの方は、少し長期投資のほうにも、資金を振り向けて、リスク分散を図って見られてはいかがでしょうか?と言うことを提案させていただきます。 話が横道にそれてしまいました。早速、本論をお話したいと思います。今に始ったことではありませんが、株式投資の本は昔からごまんとあります。かく言う私も、初心者の頃はいろんな本を読みました。特に関西系の地名の苗字の方の本が好きで、講演会に出かけたこともありました(笑)。それはさておいて、そういう類の本には、投資対象の見つけ方として、「通勤途中にいつも見ている工場が拡張している」とか「いつも行くスーパーがこのごろ混み出した」ということで、今成長している、または、成長力を取り戻した企業を、個人投資家の皆さんでも見つけることが出来ます。というような件が見受けられます。 つい最近まで私自身、これは「きわめて例外、はっきり言ってありえない」などと思っておりました。 でも、これは本当なのです。私は機関投資家の運用者ですから、数多くの情報を元に投資を行っています。この情報量で、圧倒的な優位に立てると信じていました。でも、そうじゃないんです。なぜかと言うと、機関投資家が得る情報は「広く浅く、部分的に深く」といった感じです。深いと言っても、「詳しい」ぐらいです。専門家、または実際に接している人から比べれば、はっきり言って子供です。ずばり言って、(小声で)大した事ないんです。皆さんが持ってる、知ってる情報のほうが、はるかに優れていることが多いんです。 例をあげますと、あの電子部品、半導体メーカーの「ローム」がどうしてあんなに収益をあげられるのか?数字から分析すればある程度わかります。また、アナリストも説得に十分な資料を、作ることが出来ます。でも、上辺では現れない本当の理由は、なかなかわかりません。でも、実際に「ローム」と取引をしている方や、同じ業界の現場の方からすれば、そんな事はいとも簡単なことなのです。彼らは言います「「ローム」は○○できる、でもそれは事実上まねが出来ない、だから勝てないんだ」。 個人投資家の皆さんが、自分自身の得意分野、仕事で接している、自分自身ではなんでもないと考えていること、そこに企業成長のヒントが隠されているんです。見つけ出してみてください。探すのは難しくありません。ちょっといつもと違う視点から見てみればいいんです。ポイントは「皆と少し違った視点で見てみることです」。 皆が情報通信だ!、銘柄は○○だ!、インターネットのe-コマースでは△△が儲かるんだ!それいけーって感じではだめです。一歩引いて考えて見る、違った角度から見てみる、そうすると見えてくるものがきっとあると思います。そうすれば、早期にヤマト運輸やセブンイレブンに投資することが出来ます。実際に「決済手段」に早くから着目している、一握りの投資家はいました。皆さんも(私も含めて)、そんな投資家を目指そうではありませんか。 次回は、違った視点から見ることをもう少し詳しくお話したいと思います。
個人投資家の皆様、お元気で投資活動を続けておられますか、浜の助です。 今日は投資判断とアナリストについてお話したいと思います。近頃「○○証券のアナリスト何某が何かの銘柄について、「強気」とか、業績予想を修正した。」とか、また「△△証券のアナリスト何某はある銘柄について、どうこう語った。」というものをとく見聞きします。また、皆さんが商いをされている証券会社では、系列、あるいはその他の調査機関のアナリスト作成レポートを提供してるのではないでしょうか。さらに、現在では公開企業もアナリストに向けて、IRの姿勢を強めたり、はたまた、業界動向について企業経営者が有力アナリストに話を聞くということが実際に起っております。 これら、活躍しているアナリストは大きく分けて、二種類に分かれています。それは証券会社や系列調査機関に属する、いわゆる「セルサイド・アナリスト」と、信託銀行や投資信託委託、投資顧問会社に属する「バイサイド・アナリスト」です。通常投資家の皆さんが入手されるレポートは、セルサイド・アナリストの作成したものが多いかと思います。私はアナリストの世界に身を置いた事がないので、これ以上語りはしません。しかし、ひとつここで申し上げたい事があります。アナリストとはその名のとおり、「分析者」なのです。仕事の中心は対象企業の、または対象業界の現状分析、そしてそこから導かれる、現時点での未来予想です。 そうしてこれらの未来予想は主として、利益予想、そして、バリュエーションと言われる「割安・割高分析」によって行われる、投資判断として世に出ます。つまり、アナリストの下す投資判断は業績に基づいたものが主であって、市場の需給動向や、投資家の嗜好性(個人の好む株だとか、機関投資家好みとかの事です)なんかを加味したものではありません。……もちろん、だからどうだということは一切申しておりません(念のため)……。 機関投資家の運用は、これらのアナリストの情報も参考にしながら、ファンドの資金状況や市場での需給関係、自分自身の投資判断などを織り交ぜて行います。このように「優れたアナリストの情報を得て運用を行える」という優位な状況で運用は行われております。しかしながら、残念なことに、このように優位にいるにもかかわらず、最近、あたかも「アナリストの言葉は市場の声」と言わんばかりの報道があるためでしょうか、運用者自身の判断を加えず、言われるがままに投資を行い、いかに早くアナリストの判断を聞く(情報を得る)かということに情熱を燃やしている運用者がいるという事実があります。また、昨今言われております、ボトムアップリサーチを行うアクティブファンドと言いながら、ファンドの中身が同じになっているという指摘ですが、運用者自身が銘柄を発掘してゆく事、個別判断を下していく事を放棄している、(またそれが表向きファンドの成功につながる)という状況が起こっていることも否定できません。 よく考えてみてください、「人に言われるがままに投資を行う」、「皆買うからと自分の投資判断を行わない」、これって個人で失敗する典型的なパターンじゃないですか?やっぱり、投資ってのは自分で銘柄探して、自分の判断で行うものですよね。そんなわけで、今の機関投資家中心の相場には、ある種の危惧を抱いております。私が、機関投資家に個人投資家の腹の座った投資方法を見習ってもらいたいと言ったのは、こんな理由からなんです。 個人投資家も機関投資家も同じ投資家です。銘柄は自分で探して自分で投資して行きましょう。皆が目先の成功の快楽に溺れた時、相場は「幸福感の中で消えてゆく」んですよ。目先の値動きに追われて、「投資の王道=銘柄発掘+長期投資」を忘れている投資家は、出来る限り早く、長期投資成功の味を思い出してください。そして、みんなで良い相場を作っていこうじゃありませんか。
投資家の皆さんこんにちは。がんがん稼いでおられますか? 最近の情報通信、バイオ関連などの急激な相場について、相場に参加しなかった、また、途中下車してしまった人々のやっかみもあるんでしょうが、「行き過ぎ」の声があちこちから聞こえております。個人投資家の皆さんはこんな声を、軽くいなして果敢に責めておられると思いますが、機関投資家の場合そうは行きません(苦笑)。なにしろ、毎月毎月、「これから市況はこうなると予想される」、「だからこういう投資行動を取ります」という『運用の計画書』を作成しなければなりません。ですから、私は今月こんな感じの文章を作ってみました。 『現在の日本経済は超低金利の下、資金は潤沢に供給されている。そんな中、景気底割れは回避され、企業はリストラを加速させ、次の飛翔を模索している。このような環境下、余剰資金の一部は、リスクを採ってより高いリターンを目指すようになってきている。つまり、株式市場においては、足下の業績よりも、将来の成長性を買うことになり、結果として当面、情報通信、バイオなどの成長産業がリード役となり続けると言える。』 かなり面倒な作業ですが、この計画書作成は相場に熱くなって周りが見えなくなっている自分を、客観的に見るのに大いに役立っています。文章の内容が合ってるかどうかなんて気にしなくてもいいんです(第一、誰にもわかりません)。ゆっくり周りを見回してみる、これが大事なんです。皆さんもやってみられてはいかがでしょうか。 さて今回は、ファンドマネージャの視点で見たファンド(投資信託)の選び方です。 なにも難しいことを言えるほど、ファンドマネージャはファンドの選択眼を持ってはいません。(ファンドを買ったことのないマネジャー、さらには、証券会社に行ったことのないマネージャも多くいるのですから。身銭を切っておられる皆さんにかないません)。ここでは、運用サイドから見ているときに感じるファンドの成績についてお話したいと思います。 ここでは、皆さんが、概ねいつでも売り買いできる商品である、オープン(追加型)についてお話します。このいつでも売買できることが、オープン投信の特徴ですが、運用サイドから見ると毎日毎日、設定と解約が来る商品だと言えます。 ほとんどのファンドの場合、買付け(あるいは売付け)の受け渡しは4日後です。運用サイドでの株式取引の受け渡しも4日後です。ファンド運用では、資金の全てを株式購入に当てるわけではなく、いくらかの現金(余裕金)を用意しています。しかし、急に(14:30とか)に、この余裕金を上回る解約の申し込みがあったとき、なりふりかまわず保有株式を売却せざるを得ないときがあります。こんな場合は、あまり悠長な売買は出来ないので、思い切って売ることになります。当然、パフォーマンスは下がります。 このような急な解約はだいたい相場のピーク後、下がり始めた時期に多く起こります。例えて言うなら、そうです、皆さんが売りたくなる時期です。ですから、投資家の取る優良な行動は、買う時は売りたくなる時期、売る時は売りたくなる時期のそれぞれ直前と言えます。 また、「急激に資産の増えたファンドは、資産が減る時も急激である」という格言めいたものもあります。資産の動向には十分注意を払ってください。アクティブファンドにおける適切な運用資産の規模は、いろいろ意見があるとは思いますが、概ね10億円〜300億円ぐらいじゃないでしょうか?500億円を超えだすと、どうしても大局的な運用になりますし、保有株式の流動性なんかも考えて、大型株の比率が高まり、アグレッシブな運用はやりにくくなるようです。 また、基準価額の向上を狙う積極的な(一生懸命運用している?)ファンドは組入率が比較的高いということが言えます。その反対に、基準価額を守る必要があるときはどうしても組入率は低くなるようです。これらは、ファンドの運用姿勢や、運用上の組入率制限などがありますので、このあたりも良く調べた上で判断してください。 最近では、インターネット上に各投信会社、販売証券会社がファンドの運用情況を載せることが多くなってきました。これらの情報を有効に活用して、良いファンドを選んでいただければと思います。WEB上に載っているファンドが全て良いファンドと言うわけではなく、載ってない中にも良いファンドはあります。また、証券会社が勧めるファンドも同様に優劣があります。 最後に、ファンド選びに関する主観を私の個人投資家時代の数多くの失敗経験や、投信会社での多くのファンドの立ち上げの経験から申し上げるならば、受益証券説明書や販促用資料を実際に読んでみて、「そうそう、こう言うファンドを待っていたんだ!すぐ買おう」と思うファンドはあまりよくないようです。「いまさらネットファンドかいな」と言うようなファンドの方が、成績は良いようです(不思議と)。 何はともあれ、大事なお金です、自分自身で納得できる形で投資してください。そうして儲けてください。今回はこの辺で失礼します。
日々、同じ相場で戦うライバルである個人投資家の皆様、元気にがっぽり、はたまた手堅く稼いでおられますか? さて、今回は機関投資家の運用方法ですが、基本は「ポートフォリオ」での運用です。個人投資家の方も資金が大きくなれば、さまざまな銘柄に分散投資をされると思います。それと同じ方法です。おそらく相場の経験から自然とそうなると思います。 この分散投資が曲者なのですが、固い話をしますとモダンポートフォリオ理論などでは「分散させることでリスクが低減する」ことを謳っております。また、銘柄数は30銘柄程度までは急速にリスク低減が進むが、その先はあまり変らなくなるとも言っております。こんなことも踏まえてポートフォリオを、おおむね50銘柄から60銘柄で構築しております。(これ以上細かく書くとファンド毎の資産規模や、運用方針、運用会社の方針など説明が長くなるので、通常のファンドはこんな感じと捉えてください。)この銘柄数によるリスクの低減度合の測定などのノウハウは、どのような投信会社でも算定し、運用に役立てていると思いますし、そう信じたいものです。 ポートフォリオを適切に構築するとリスクが低減しますが、リターンもその分少なくなります。少なくなると言うのは語弊がありますので、詳しくお話しますと、良いリターンと悪いリターンが相殺されると言うことです(その分リスクも相殺されているんですが・・・)。これを体感的にお話しますと、相場がピンポイントで動いている時(昨今のネット相場などでしょうか・・・)、自分の選別した一部の銘柄が相場にマッチして急騰していても、ファンドの成績(基準価額)はその他の動きの悪い銘柄によって薄められてしまい、もうひとつぱっとしません。しかしながら、一部の銘柄が急落していてもその他の銘柄が、救ってくれると言うこともあります。これがポートフォリオの分散効果です。 機関投資家はこのポートフォリオと言うシステムによって、極端な話、相場を見ていなくても(つまり出歩いていても、休暇を取っていても)そう大きくやられることはありません。その為、これを活かして、新しい有望銘柄を発掘しに出かけるのです。最近良く聞く「ボトムアップリサーチ」と言う言葉、まさに発掘です。これが機関投資家の大事な仕事と私は思います。ファンドマネージャごとの運用スタイル(運用方針)がありますが、誰もが気づいていない銘柄を見つけて、大切に育てて、みんなが気づいて上昇したときに、自分の先見の明と幸運を祝って、大きく利食う。これまた、デイトレーディングと一種違いはしますが、同じ快感を得られると思います。 なんと言っても、少し下がっても慌てなくて良いので息の長い運用が出来ると思います。 私は、機関投資家としてデイトレーディング的な運用も一部行いますが(だって快感ですもん)、先に述べた銘柄の発掘で今のところ長期、短期ともに安定した好成績を上げることを実現しています。銘柄の発掘に興味があって、もっと勉強したいと言う人は「中小型株投資のすすめ」(太田忠・日本経済新聞社)を読んでみてください。特に中小型株でなくても、投資の極意(ちょっとおおげさか?)が学べると思います。私も、「その通り!」とか「なるほど」と思うことが多かったです。個別銘柄への思い込みと投資タイミングの判断。これ、はまると病み付きになります。そして「投資」と言う言葉が、見えてくると思います。 さて次回は、投資信託を選ぶに当って運用者がアドバイスできることについてお話しようと思います。 **追記**
皆さんはじめまして。今回よりこのコラムを担当させていただきます「浜の助」と申します。皆さんが日々戦いを行っている市場でライバルである機関投資家として、皆さんに機関投資家は相場について、また運用についてどう考えているのか、これからお話したいと思います。 さて、機関投資家と個人投資家って投資に関する考え方がちがうと思うんです。特にどっちが優れているってのはないと思てるんですが・・・。これから先個人投資家には機関投資家の手法を、また、願わくばこの文章を読んでいる機関投資家には個人投資家の腹の座った手法を、それぞれ知っていただければと思います。 今回のお話をする前に、少し自己紹介をさせていただきます。昭和60年代に個人投資家として「北浜」の地にデビューし、「株先50」とか「日経225先物」の立会い取引とかを見てて、あまり大学にも行かないうちに、何の因果か今の投信会社に入ることになりました。90年代の厳しい相場展開の中で、色々と悲しい目にも、怖い目にも会いましたし、「そんなんあり?」ってものも見ました・・・内緒です。 さて、このたびの相場では皆さん多くの利益をゲットしはったんではないでしょうか。何を隠そう、私の担当するファンド達(ファンドマネジャはファンド毎にいるのではなく、何本かをまとめて担当するのが普通です)も近年例を見ない良い成績をあげました。一部、世間ではどのようなファンドでも中身は同じになっているとか、機関投資家による仕手戦状態とか色んな事が言われていますが・・・否定はしません。・・・そのうちお話しようと思います。 機関投資家の決定的な特徴は「投資家」であることです。個人の方でも資金が増加してくると、資金全体の効率性と安定性の両立を考えることになると思います。個人の方の場合、預貯金とか株式とかの投資先を分散させることでリスク分散をおこないます。機関投資家、特にファンドマネジャは、与えられた資産の範囲でリスク分散をやらんとあきまへん。具体的に言うと、私は日本株のファンド担当者ですから、ファンドの投資趣旨に沿った範囲内でリスク分散を行わなければならないのです。そして、当然ながらこの範囲でリターンを追求せねばならないのです。 個人投資家の皆さんもデイトレーダーのように短期勝負をかけられ、その果実を得ることがあると思います。これは非常に楽しいことです。ものすごい快感です(そうじゃなかったら許してください)。私も個人投資家でデビューして、あの80年代末の相場を体験してますから、あの感覚は忘れられません。しかし、同時にすごく疲れます。体中が緊張して、成功するまでえも言われぬ感じがあるのも事実と思います。これがリスクを取っている感覚なのでしょう。私はそう思います。機関投資家はディーラーを除いて、あまりこういう感じを受けることはありません。毎日短期勝負の緊張感を受けていれば、たぶん具合が悪くなっているでしょう。 しかし、個人投資家ならば受けないであろうプレッシャーをファンドマネージャは日々感じています。それは、日本の投信の運用事情の特殊性でしょう。つまり、長期に渡るパフォーマンス(運用成績)を求められている一方で、短期(日々です)のパフォーマンスを問われるということです。そもそも投信は長期(6ヶ月以上)での成績を見るべきものなのに、基準価額が毎日計算されるために、日々の成績も問われることになるのだと思います。これはかなりしんどい話です。「休むも相場」なんて言いますが、休むことは許されません。これにどう対応してゆくのか、私なりの投資方法を次回以降お話したい思います。 |
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