| . | ワールドまいど!
先日たままたテレビを見ていたら、アメリカでデイ・トレイダーの約70%が投資元本を喪失したとのニュースが流れていた。今更ながらデイ・トレイダーとは日中の値動きの荒い株式に投資し、株を売買して利益を上げる事を目的とする投資家達の総称で、実際には昨今の米国ネット株人気を支えてきた新興投資家達の事である。つい最近もこうした投資家に投資に必要な機材や場所を提供していたアトランタの証券会社に株で大損した男が押し入って銃を乱射、多くの犠牲者を出す事件があったばかりでネット関連株の急落が思わぬ悲劇を生む遠因となった様だ。 もともと日本に比べ取引コストが安く、呼び値の幅が大きく、値動きも荒っぽいナスダックはデイ・トレーダー達が隆盛となる以前から日計り商いにはもってこいの市場で、私がディーラーだった頃にはナスダック銘柄を好んで売買したものだ。こうした値動きの荒さは短期間に大きな利益を上げる目的で株式売買を行う投資家にとっては大変魅力的な物であったに違いなく、特に大きな値動きをするネット関連株は正に錬金術師の魔法の杖であったに違いない。しかしながら、こうした値動きの荒さは時に両刃の剣となり、デイ・トレーダー達に利益を上回る大きな損失を与え、ついには彼らの多くが投資元本さえ失う要因となってしまった。 株式市場は多くの投資家に大きな利益を得る機会を与えてくれる、投資家が正しい判断をしている限り利益を得る無限大の機会を与える場となる。一方、間違った判断しか下せない投資家にとって市場は限りない損失を与える場となる。一攫千金の夢を見るのも良いけれど、相場に熱くなりすぎて大火傷だけはしないよう気を付けましょう。 (弁之助注記)10月からの手数料自由化でネットトレードを利用した場合「革命的」に委託手数料が下がる。DLJディレクトがセンセーショナルな手数料体系を発表し証券界を唸らせたが、負けじとオリックス証券が更に引き下げ「約定代金の0.1%、最低1800円最高2万円」(ナリユキ注文)と。これは凄い。我々証券マンの間でも「会社辞めてデイトレーダーやろう!」が決り文句になっているほど(笑)。政府の規制緩和で多くの投資家がこういう恩恵に浴せるのは素晴らしいことだと思う。但し売り買いのコストが下がったから儲けが増大したかというと上記の米国の例、デイトレードで身を立てられるのはごくわずかとのこと。デイトレードはギャンブル性が強く中毒にかかり易い訳で、上記のような悲劇も起こったりする。あくまで株の儲けは投資技術に拠るものが太宗で売買コストはわずかな条件に過ぎない。「ホンマに儲けるんは小刻みにサヤを抜くディーラーやのうてゆっくりたっぷり持ちにするファンドマネジャーなんやで」ディーラー連中はそう思っている。私も資産形成には中長期投資と思っている。デイトレードは大方の人には勧められない。
幸福銀行、東京相和銀行の経営陣は破綻時点でも経営の最高責任者であったため新聞等にも写真入りで紹介されているが、東邦生命破綻の元凶となった太田一族に関してはGEキャピタルへの営業権譲渡前に一線から身を退かされた事もあり一部の雑誌を除き意外と話題にならない。小生が香港駐在時代の初期はバブルの最終局面と重なった事もあり、海外進出の手始めとして香港を選ぶ金融機関が多く、毎週の様に一流ホテルを使っての駐在員事務所や支店の開設パーティが開かれていた。こうした中に東邦生命の開設パーティもあったのだが、それは会社のパーティと言うより太田清三(名前が間違ってたらごめんなさい)独宴会と言った有り様、もらったパンフレットやパーティ会場内にある写真は当時太田氏が提唱する北方領土返還対策に関するものばかり、会社の案内はほんの僅かしか無く非常に奇異な雰囲気のパーティであった。当時はまだ経営状況も悪化しておらず太田氏の絶頂期であったであろうが、とても良識ある経営者のとる行動とは思えず何れは会社がおかしくなるであろうと想像せずにはおられず、その後のバブル崩壊で東邦生命が危ない会社のランキング上位に顔を出しても何の不思議も感じなかった。 それだけに今回の営業停止決定は今更といった感が強く、保険金支払いなどの保証はされるものの支払い額の減額で損害を受ける多くの加入者などに目を向けると、彼ら愚かなワンマン経営者達の犯した失敗は許されるものでは無い。破綻時の経営陣には私財提供や退職金の返還を求める事が多いが、法的に拘束力は無く、道義的な責任だけでこうして要請に応ずる経営者は殆どいない様だ。会社を私物化し、その結果多くの株主、社員、保険加入者などに大きな損失を与えておきながら自分達だけは私腹を肥やしてのうのうと暮らしている元ワンマン経営者達、お前らだけは許せない。
長引く不況の中、銀行主導の企業再建策や再編劇に関する記事をよく目にする。破綻する銀行が未だに数多くある中、健全行とは決して言えない銀行にまで助けを求めなければならない多くの企業を見るに付け、この国の企業経営者達の不甲斐無さを感じてしまう。こうした状況の中、経営危機に陥った企業を見ると、当の銀行は勿論、資金ばかりでなく、経営そのものもメインバンクや関連銀行に頼りきって自社の判断による経営を放棄してきた所が多い事に気付く。 例えば自動車業界、トップ企業のトヨタを見れば創業者の豊田家の人間を活用しつつも社内に十分な人材を育て、国際企業として順調に経営を発展させている。それに対して、かつてはトヨタと互角の勝負をしていたにも関らず、何時の間にか経営は破綻寸前、決して勝者とは言えないフランスのルノー社の実質軍門に下ってしまった日産自動車は知らぬ子も無い興銀グループの代表企業。歴代経営者の多くを興銀から招いたが、所詮餅は餅屋、経理は見られても物作りと物売りは不得手と見えて見事に玉砕となった様だ。 その他の業界を見ても銀行出身経営者企業は総じて落ちこぼれが多い、逆に言えば業界の落ちこぼれだからこそ銀行に金を借り、あげくの果てに経営権まで持って行かれるのかも知れない。銀行と言う所は確かに学歴優秀者も多く、人材の宝庫である事は間違い無いし、銀行出身経営者が全て無能である訳は当然あり得ない話であり、実際に数多くの優秀な経営者を輩出して来た事も否定出来ない。ただ、銀行の派遣してきた経営者の企業を見るとその殆どが自社内で後継者を育てることも無く、再び銀行出身者へとその座を譲って行く事が実に多い。結局自分の会社の社長を自社で養成出来ない企業は競争社会から落ちこぼれて行くしかない。良く銀行出身の経営者が子会社や関連会社に行って口にする言葉に『この会社には人材がいない』というのがある。経営者が自分の会社の社員をつかまえて人材がいないなどとはもってのほか、人材がいないとすれば、自らに人材を育てる能力が欠如していることに気付かないだけなのだ。世に伯楽在りて然る後に名馬在り、如何な名馬も優秀な上司にめぐり会わなければ一生花開かずに終わってしまうのだ。 あなたの投資しようとする企業がもし何代にも渡って銀行出身の経営者の下で運営されているなら、投資を考え直した方が良いでしょう。銀行がその企業を見放した時にはその企業は倒産し、見放すまでは銀行に食い物にされる事でしょう。
年度末の多忙にかまけて原稿書きをサボっている間に気が付けば三ヶ月もこのコーナーに穴を開けてしまい、委員長にお叱りを受けてしまいました、ごめんなさい。 さて、私の原稿書きを妨げていたのはサボり心以外にもう一つあります。その理由は猛虎、即ち『阪神タイガース』であります、六十年の優勝で阪神ファンを卒業し、阪神マニアとしてその戦い振りを見守って来た私にとっても去年までの戦い振りは余りに悲惨、テレビ中継を最後まで見ることすら無い状況でありました。そんなタイガースが名将野村監督の下、その戦い振りを一変させ首位に半ゲーム差の2位に付けるまでになり、テレビ中継はおろか、ラジオ、インターネットを使ってまで試合を見届ける気持ちにさせる様になってしまったのであります。お陰で今まで原稿書きに集中できた夕食後の貴重な時間が野球観戦に費やされる事となってしまったのです。 今年のタイガースを見ると、外人選手こそ代わったものの、戦力面では殆ど大きな変化は無く、この一変振りは偏に野村監督の采配に拠るものと考えられます。一方、開幕前には例年通り優勝候補の筆頭でその戦力は12球団トップクラスあったにも関らず、最下位に低迷する某球団の戦い振りを見るに付け如何にマネジメントが重要であるかを見せ付けられる気がします。金や人気にあかして有力選手を買い漁り、普通のチームなら4番、エースを務められる選手を揃えてもマネジメントが確りしなければゲーム・メークもままならないのです。 現在の日本経済が沈滞しているのもこうした経営者及び政治家など、会社、国家の監督となるべき人々の質の悪化が大きな要因となっています、日本経済にはサッチーは不要ですが野村監督には数多く出てきて欲しいと期待する毎日であります。 (弁之助記)かぶこーは別に阪神球団の回し者って訳じゃありません。ですが、ストーブリーグから「オブチの日本再建とノムラの阪神再建とどっちが早いか(或は可能性があるか)?」なんて話だったじゃないですか。阪神が首位攻防なんて嘘みたい、夢なら覚めないでくれ〜状態(笑)。それに比べりゃ株が多少上がったって驚くに足らない。阪神ナインよりは日本企業群の方が強そうでしょ?
しかしながら、今の日本企業を見渡すと、経営トップに相応しい真のリーダーシップを発揮している経営者は殆ど見る事が出来ない。新興企業が幅を利かし、若くしてリーダーとしての資質を発揮する経営者を多く輩出する米国と比べ、日本企業の状況は寂しくなるばかりだ。真の実力主義と専門知識を重視する米国企業に対し、年功序列主義で、専門職よりもゼネラリストを重要視してきた日本企業の人事制度ではとてもじゃ無いがリーダーシップなどを育む事は出来ない。 多くの日本企業は社員に対し個性よりも融和を求め、意見よりも服従を求めて企業を運営してきた。その結果が企業内に多くのイエスマンを生み、そのイエスマンが山一事件や日債銀、長銀の破綻を生む企業犯罪や、不良債権を生む事ととなった。こうした反省や、リストラ上の止む得ない理由から、多くの日本企業が従来の年功序列制度を廃し、実力、能力制度を導入しようとしている。残念ながら、多くの場合名ばかりの実力主義が多く、米国型能力主義には程遠い企業が多く、真のリーダーを育成するにはかなりの時間が掛かりそうだ。 それでも日本企業が自己改革に乗り出した事は事実で、こうした実力主義の結果現れるであろう真の企業リーダーが日本企業に再び元気を取り戻させてくれる日が一日も早く来る事を祈りたい。
しかしヴァイアグラがここ数年来出た新薬で最も治療効果が顕著で、尚かつ本当にその病気で悩んでいる患者にとって開発の待たれた薬品の一つである事は間違い無く、開発メーカーである米国ファイザー社にとっても莫大な利益をもたらす事となった。薬品を開発する場合通常その薬品の市場がどの位あるか、別の言い方をすればその薬品の効能で恩恵を受ける患者数がどの程度なのかが、新薬開発開始の重要な基準の一つになっている様だ。 多くの新薬が過去に開発、発見され多くの病に苦しむ人々を救ってきた、こうした事からも薬品会社や研究所で新薬開発に従事する人々の目的もこうした病気の根絶と治療であると考えて良いだろう。ただ、こうした多くの人々の努力にも関わらず人類史上で撲滅に至った病気はごく数えるほどしか無いし、真に画期的新薬と呼べる物もペニシリン以後無いのでは無いだろうか。 今年もインフルエンザが大流行の兆しとなるなか市販の風邪薬の売り上げが大幅増となっている様だ。しかし我々にとって最も身近である風邪薬も良く考えてみれば、あくまで風邪の諸症状に対する対症療法の組み合わせに過ぎず、抗炎症剤や解熱剤にビタミン剤などを組み合わせただけの薬であり、真に風邪そのものを治す薬品は未だ完成されていない。風邪薬でさえこういう状況だから、不治の病と言われる癌やAIDSなども研究は進むものの真の治療薬と呼べる物が発見、発明されるのはそう簡単ではなさそうだ。 新薬は薬品会社の業績を一変させ、株主にも莫大な利益をもたらす事が多く、ファイザー社株主にとってヴァイアグラは正にそう言う種類の新薬であったと言えよう。この様に莫大な利益をもたらす新薬の開発に大手薬品会社が社運を賭けて取り組むのは今や当然の事で、今後数年間に如何に多くの新薬を上市出来るかが薬品会社の株価を決定する大きな要因となっているのは常識だ。しかしながら過去から見てもそれなりに効果を示す薬は出来てもどれも病気を完治させるに至らず進行を遅らしたり、止めたりする物が殆どで、薬品会社は果たして本気で病気の根絶に取り組んでるのか、つい疑って見たい気分が強くなる。 まあ、過去に非常に良く売れた薬の傾向を見ると、ヴァイアグラもそうだけど、別にその薬を飲まなくても即座に生死に関わってくる様な薬品よりも、あれば良いなあと言う薬の方が良く売れる様だ。もっとも瀕死の状況にある人間よりも生活に支障の無い程度に健康を維持している人の方が圧倒的に多いわけだし、新薬開発もこういった半健康人向けに開発した方が収益機会が広がるのかも知れない。薬品会社にとっても投資家にとっても、新薬の薬効は当然重大な関心事ではあるのだが、その新薬の市場性はより重要な関心事となる。飲む人にとっては苦い良薬も、経営者や株主にとっては甘いものとなる事の方が多いのだ。「良薬は投資家に甘し」。 (弁之助)夢の毛生え薬「リアップ」(ミノキシジル)は大正製薬から(苦笑)。 |
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